MQ_RECEIVE(3) | Linux Programmer's Manual | MQ_RECEIVE(3) |
名前¶
mq_receive, mq_timedreceive - メッセージキューからメッセージを受信する
書式¶
#include <mqueue.h> ssize_t mq_receive(mqd_t mqdes, char *msg_ptr, size_t msg_len, unsigned *msg_prio); #define _XOPEN_SOURCE 600 #include <time.h> #include <mqueue.h> ssize_t mq_timedreceive(mqd_t mqdes, char *msg_ptr, size_t msg_len, unsigned *msg_prio, const struct timespec *abs_timeout);
-lrt でリンクする。
説明¶
mq_receive() は、記述子 mqdes で参照されるメッセージキューから最も高い優先度を持つ 最も古いメッセージを削除し、そのメッセージを msg_ptr が指すバッファに格納する。 msg_len 引き数は、 msg_ptr が指すバッファの大きさを示す。この値はキューの mq_msgsize 属性よりも大きくなければならない (mq_getattr(3) 参照)。 prio が NULL 以外の場合、 prio が指すバッファに受信したメッセージの優先度が格納される。
キューが空の場合、デフォルトでは、 mq_receive() は、新しいメッセージが届くか、関数呼び出しがシグナルハンドラにより 中断されるまで、停止 (block) する。 メッセージキュー記述 (message queue description) で O_NONBLOCK フラグが有効になっている場合は、 mq_receive() はエラー EAGAIN ですぐに失敗する。
mq_timedreceive() は mq_receive() と全く同じ動作をするが、 メッセージキューが空で、メッセージキュー記述で O_NONBLOCK フラグが有効になっていない場合に、この呼び出しが停止する時間の上限を abs_timeout が指す構造体で指定する点が異なる。この上限は、タイムアウトの時刻を 時刻紀元 (Epoch; 1970 年 1 月 1 日 00:00:00) からの経過時間 (秒とナノ秒の組) で指定する。タイムアウト時刻は以下の構造体で指定する:
struct timespec {
time_t tv_sec; /* 秒 */
long tv_nsec; /* ナノ秒 */ };
メッセージがキューになく、関数呼び出し時にすでにタイムアウト時刻が 過ぎている場合、 mq_timedreceive() はすぐに返る。
返り値¶
成功すると、 mq_receive() と mq_timedreceive() は受信したメッセージのバイト数を返す。 エラーの場合、-1 を返し、 errno にエラーを示す値を設定する。
エラー¶
- EAGAIN
- キューが空で、かつ mqdes で参照されるメッセージキュー記述で O_NONBLOCK フラグがセットされていた。
- EBADF
- mqdes で指定された記述子が不正である。
- EINTR
- 関数呼び出しがシグナルハンドラにより中断された。 signal(7) 参照。
- EINVAL
- 関数呼び出しは停止するはずであったが、 abs_timeout が不正であった。 abs_timeout が不正とは、 tv_sec が 0 未満、もしくは tv_nsec が 0 未満か 1,000,000,000 より大きい、ということである。
- EMSGSIZE
- msg_len がメッセージキューの mq_msgsize 属性よりも小さかった。
- ETIMEDOUT
- メッセージが転送される前に関数呼び出しがタイムアウトした。
準拠¶
POSIX.1-2001.
注意¶
Linux では、 mq_timedreceive() はシステムコールである。 mq_receive() はライブラリ関数で、 mq_timedreceive() システムコールを用いて実装されている。
関連項目¶
mq_close(3), mq_getattr(3), mq_notify(3), mq_open(3), mq_send(3), mq_unlink(3), feature_test_macros(7), mq_overview(7), time(7)
2008-09-29 | Linux |